【保存版】オルセー美術館の必見作品30選|絶対に外せない10作品&おすすめ20作品
こんにちは!
「娘と旅する。」のもいちゃん家族です
オルセー美術館には、モネやルノワール、ゴッホ、マネなど、日本でもよく知られる画家の作品が数多く展示されています
ただし館内は広く、何も決めずに歩いていると、見たかった作品を見落としてしまうこともあります
この記事では、初めて訪れるなら優先したい10作品と、時間に余裕があれば見ておきたい20作品を、作品の特徴や注目したいポイントとともに紹介します
- 1. オルセー美術館とは?
- 2. 絶対に外せない10作品
- 3. おすすめしたい20作品
- 11. 笛吹少年|エドゥアール・マネ
- 12. サン=ラザール駅|クロード・モネ
- 13. バレエの授業|エドガー・ドガ
- 14. 14歳の小さな踊り子|エドガー・ドガ
- 15. カフェにて(通称:アブサン)|エドガー・ドガ
- 16. オーヴェルの教会(後陣の見える風景)|フィンセント・ファン・ゴッホ
- 17. ドクター・ガシェの肖像|フィンセント・ファン・ゴッホ
- 18. りんごとオレンジ|ポール・セザンヌ
- 19. カード遊びをする人々|ポール・セザンヌ
- 20. タヒチの女たち|ポール・ゴーギャン
- 21. アレアレア|ポール・ゴーギャン
- 22. 床の鉋かけ(床削り)|ギュスターヴ・カイユボット
- 23. ヴィーナスの誕生|アレクサンドル・カバネル
- 24. サーカス|ジョルジュ・スーラ
- 25. 灰色と黒のアレンジメント第1番(ホイッスラーの母)|ジェームズ=マクニール・ホイッスラー
- 26. 画家のアトリエ|ギュスターヴ・クールベ
- 27. モントルグイユ通り(1878年6月30日の祝祭)|クロード・モネ
- 28. ゆりかご|ベルト・モリゾ
- 29. ラ・ベル・アンジェル|ポール・ゴーギャン
- 30. ジャヌ・アヴリル|アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
- 最後に
1. オルセー美術館とは?

オルセー美術館(Musée d’Orsay)は、1900年のパリ万国博覧会に合わせて造られた「オルセー駅」の建物を利用した美術館です
1986年に美術館として開館し、主に1848年から1914年までの絵画や彫刻、写真、装飾美術などを所蔵しています
特に印象派とポスト印象派のコレクションが充実しており、モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ゴッホなどの代表作を一度に鑑賞できるのが大きな魅力です
建物中央には駅舎時代の面影を残す大時計があり、作品だけでなく建築そのものも見どころになっています

👉アクセスや所要時間、館内の回り方は基本情報、公式サイトでのチケット購入手順は、それぞれ記事にまとめています


2. 絶対に外せない10作品
オルセー美術館に行ったら、まずこの10作品だけ押さえておけばOK!
美術に詳しくなくても「聞いたことある」「見たことある」となりやすく、見たあとに語れる“看板クラス”です
1. ポピー畑|クロード・モネ

アルジャントゥイユの夏の野を描き、手前の女性と子どもは妻カミーユと息子ジャンと考えられています
花びらを一枚ずつ描かず、赤い絵具を点々と置くことで、ポピーが風に揺れる瞬間を捉えています
1874年の第1回印象派展に出品され、オルセー公式も「世界で最も有名な絵画の一つ」と紹介するモネの代表作です
原題:Coquelicots
年代:1873年
2. 日傘の女(戸外の人物習作)|クロード・モネ


オルセー美術館には右向きと左向きの2点があり、どちらもシュザンヌ・オシュデをモデルに描かれています
顔を細かく描き込まず、空や白いドレスに短い筆触を重ねることで、強い日差しと風の動きを表現しています
題名に「人物習作」とありますが、ワシントンにある1875年作の下絵ではなく、同じ題材を11年後に描いた別作品です
原題
(左)Essai de figure en plein-air – Femme à l’ombrelle tournée vers la gauche
(右)Essai de figure en plein-air – Femme à l’ombrelle tournée vers la droite
年代:1886年
3. ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会|ピエール=オーギュスト・ルノワール

モンマルトルにあったダンスホールで、休日を楽しむ人々を描いたルノワールの代表作です
木漏れ日とガス灯の光を細かな筆触で重ね、音楽や話し声まで聞こえてきそうな空気を表現しています
登場人物にはルノワールの友人も含まれ、1877年の第3回印象派展に出品されました
原題:Bal du moulin de la Galette
年代:1876年
4. 草上の昼食|エドゥアール・マネ
服を着た2人の男性と裸の女性が森でくつろぐ場面は、1863年の公式サロンで落選し「落選展」で公開されました
古典絵画の構図を使いながら、神話上の女神ではなく同時代の女性を裸で描いたことが大きな反発を招きました
奥行きを抑えた平面的な画面と強い明暗の対比には、近代絵画へ向かうマネの新しさが表れています
原題:Le Déjeuner sur l’herbe
年代:1863年
5. オランピア|エドゥアール・マネ

ティツィアーノの古典的な裸婦像をもとに、ベッドに横たわる同時代の女性を描いた作品です
女性が鑑賞者をまっすぐ見返す視線と、身体を理想化しない平面的な表現が、1865年のサロンで大きな批判を浴びました
神話や物語を借りず、当時のパリの現実をそのまま裸婦画に持ち込んだところが、この作品の革新性です
原題:Olympia
年代:1863年
6. 落穂拾い|ジャン=フランソワ・ミレー

収穫後の畑で、地面に残された麦の穂を拾う3人の農婦を描いた作品です
手前の貧しい農婦と、奥に広がる豊かな収穫風景を対比させ、当時の農村にあった貧富の差を伝えています
夕暮れの光が働く人の姿を彫刻のように際立たせ、厳しい暮らしの中にも労働の尊厳を感じさせます
原題:Des glaneuses(別名:Les glaneuses)
年代:1857年
7. 晩鐘|ジャン=フランソワ・ミレー

ジャガイモを掘っていた男女が農具を置き、遠くの教会の鐘に合わせて祈る場面です
ミレーは、畑仕事中に鐘が鳴ると祖母が家族の手を止めて祈らせたという、子ども時代の記憶から着想しました
小さな画面ながら2人を大地の中に堂々と立たせ、20世紀には世界的に知られる象徴的な作品となりました
原題:L’Angélus
年代:1857~1859年
8. ローヌ川の星月夜|フィンセント・ファン・ゴッホ

南フランスのアルルを流れるローヌ川と、川面に長く映り込むガス灯の光を描いた夜景です
深い青色の夜空に黄色やオレンジ色の光を重ね、画面下には寄り添って歩く2人を小さく描いています
ニューヨーク近代美術館にある渦巻くような《星月夜》は翌1889年の別作品です
原題:La Nuit étoilée
年代:1888年
9. アルルの寝室|フィンセント・ファン・ゴッホ

アルルの「黄色い家」にあったゴッホ自身の寝室を、鮮やかな色彩と意図的にゆがめた遠近感で描いています
オルセー所蔵作は、現在アムステルダムのゴッホ美術館にある1888年の第1作をもとに、翌年描き直した作品です
最初の作品ではありませんが、別人による模写ではなく、ゴッホ自身が制作した正式な別バージョンです
原題:La Chambre de Van Gogh à Arles
年代:1889年
10. 自画像|フィンセント・ファン・ゴッホ
サン=レミの療養院で過ごしていた時期に描かれた、ゴッホ晩年を代表する自画像です
青緑色の背景や上着には波打つような筆触が重ねられ、静止した人物の周囲まで動いているように見えます
顔には黄、緑、赤などを細かく置き、本人の外見だけでなく、不安定な内面まで伝わるような表情を作っています
原題:Portrait de l’artiste
年代:1889年
3. おすすめしたい20作品
ここからは、先ほどの10作品とあわせて見ておきたい20作品を紹介します
印象派だけでなく、写実主義、アカデミズム、点描、彫刻まで、オルセー美術館の幅広いコレクションを感じられる作品です
11. 笛吹少年|エドゥアール・マネ
スペイン旅行でベラスケスの作品に感銘を受けたマネが、軍楽隊の少年を正面から描いた作品です
背景の奥行きや影をほとんどなくし、赤、黒、白の強い色面によって少年の存在感を際立たせています
現在ではマネの代表作ですが、平面的で単純すぎると判断され、1866年のサロンでは落選しました
原題:Le Fifre
年代:1866年
12. サン=ラザール駅|クロード・モネ

モネは駅構内で制作する許可を得て、異なる位置や時間帯からサン=ラザール駅を連作として描きました
鉄骨の屋根や蒸気機関車を細かく描くよりも、構内に立ち込める煙と光が変化する様子に注目しています
近代化するパリの駅を、色と光の現象として捉えたところに印象派らしい新しさがあります
原題:La Gare Saint-Lazare
年代:1877年
13. バレエの授業|エドガー・ドガ
バレエ教師ジュール・ペローの周りで、授業を終えた踊り子たちが休んだり身支度をしたりする場面です
高い位置から見下ろす構図と床板の長い線が奥行きを作り、広い稽古場へ自然に視線を導きます
ドガが描きたかったのは華やかな舞台ではなく、練習に疲れた踊り子たちの何気ない動きや仕事の現実でした
原題:La Classe de danse
年代:1873~1876年
14. 14歳の小さな踊り子|エドガー・ドガ
モデルはパリ・オペラ座のバレエ学校に通っていたマリー・ファン・ゲーテムという少女です
1881年に発表された原型は、ろうで作った身体に本物の髪や衣装を組み合わせ、当時の観客を驚かせました
オルセーにあるのはドガの死後に鋳造されたブロンズ像で、チュチュやリボンには実際の布が使われています
原題:Petite danseuse de quatorze ans
年代:1878–1881年(モデル制作)/1921–1931年(鋳造)
15. カフェにて(通称:アブサン)|エドガー・ドガ

パリのカフェ「ヌーヴェル・アテネ」に座る男女を描き、女性の前には当時流行していた酒アブサンが置かれています
モデルは女優エレン・アンドレと画家マルスラン・デブータンですが、実際の酔客ではなくアトリエで構成された場面です
人物を中央から外した構図と広い空白が、隣り合っていても心を通わせない都会の孤独を際立たせています
原題:Dans un café(L’Absinthe)
年代:1875–1876年
16. オーヴェルの教会(後陣の見える風景)|フィンセント・ファン・ゴッホ
ゴッホが亡くなる直前、オーヴェル=シュル=オワーズで過ごした約2か月の間に描いた作品です
実際の教会を正確に写すのではなく、壁や屋根を大きくゆがませ、分かれ道も波打つような筆触で表現しています
鮮やかな青空と暗い教会、明るい道の対比から、現実の風景を心の動きに合わせて描き替えたことが分かります
原題:L’église d’Auvers-sur-Oise, vue du chevet
年代:1890年
17. ドクター・ガシェの肖像|フィンセント・ファン・ゴッホ
ポール・ガシェ医師は、ゴッホが療養院を退院してオーヴェルへ移った後、治療と生活を支えた人物です
頬杖をつく姿と青を中心とした冷たい色彩から、ゴッホが感じ取った医師自身の憂うつまで伝わってきます
机の上に置かれたジギタリスは当時薬に使われていた植物で、医師としての役割を示しています
原題:Le Docteur Paul Gachet
年代:1890年
18. りんごとオレンジ|ポール・セザンヌ
果物、水差し、皿、白い布を複雑に組み合わせた、セザンヌ晩年を代表する静物画です
テーブルや食器を一つの視点から正確に描かず、複数の方向から見た形を同じ画面に収めています
球や円筒として物の構造を捉える考え方は、後のピカソやブラックによるキュビスムにも影響を与えました
原題:Pommes et oranges
年代:1899年頃
19. カード遊びをする人々|ポール・セザンヌ

向かい合ってカードに集中する2人の農民を、会話や大きな動きのない静かな場面として描いています
中央の瓶を軸に人物を左右へ配置し、重い身体と落ち着いた色彩によって画面全体に安定感を持たせています
同じ題材には5点の作品があり、オルセー所蔵作は人物や小道具を最も絞った構図の一つです
原題:Les Joueurs de cartes
年代:1893-1896年
20. タヒチの女たち|ポール・ゴーギャン

ゴーギャンが初めてタヒチを訪れた時期に、海辺に座る2人の女性を描いた作品です
太い輪郭線と平らな色面を使い、遠近感よりも人物や衣服がつくる形の美しさを重視しています
仮面のような横顔と沈んだ表情からは、南国の明るさだけではない静かな憂いも感じられます
原題:Femmes de Tahiti
年代:1891年
21. アレアレア|ポール・ゴーギャン

画面手前に2人の女性と赤い犬を置き、緑、黄、赤の大きな色面でタヒチの風景を組み立てています
奥に描かれた像への礼拝は実際の儀式を写したものではなく、ゴーギャンが現地の文化から作り上げた想像の場面です
発表当時は理解されませんでしたが、ゴーギャン自身は気に入っており、後に自分で買い戻した作品です
原題:Arearea
年代:1892年
22. 床の鉋かけ(床削り)|ギュスターヴ・カイユボット

室内の床に鉋をかける3人の職人を描いた、都市で働く労働者を主題にした大作です
高い位置から見下ろす構図と床板の長い線が視線を奥へ導き、職人の腕や背中の動きを力強く見せています
1875年のサロンでは題材が粗野だとして落選しましたが、翌年の第2回印象派展で発表されました
原題:Raboteurs de parquet
年代:1875年
23. ヴィーナスの誕生|アレクサンドル・カバネル

海から誕生した女神ヴィーナスを、滑らかな肌とほとんど筆跡を残さないアカデミズムの技法で描いています
1863年のサロンで大きな成功を収め、ナポレオン3世が自身のコレクションのために購入しました
制作年は《オランピア》と同じですが、当時好まれた理想的な裸婦像と、マネの革新的な表現の違いを比較できます
原題:Naissance de Vénus
年代:1863年
24. サーカス|ジョルジュ・スーラ
細かな色の点を並べ、離れて見た時に色が混ざって見える分割主義の技法でサーカスを描いています
曲線の多い演者や馬に対し、観客席は直線と規則的な配置で描かれ、動く舞台と静かな客席を対比させています
スーラは作品が完成する前に出品し、展覧会の開幕から数日後に亡くなったため、画面の一部には下描きが残っています
原題:Le Cirque
年代:1891年
25. 灰色と黒のアレンジメント第1番(ホイッスラーの母)|ジェームズ=マクニール・ホイッスラー
画家の母アンナを横向きに座らせ、灰色と黒を中心とした抑えた色彩で描いた肖像画です
人物の物語よりも、カーテン、壁、額縁、衣服がつくる垂直線と色の調和に重点が置かれています
題名に音楽用語の「アレンジメント」を使ったことからも、絵画を色と形の響きとして見せようとした姿勢が分かります
原題:Arrangement en gris et noir n°1(La mère de l’artiste)
年代:1871年
26. 画家のアトリエ|ギュスターヴ・クールベ

高さ約3.6メートル、幅約6メートルの巨大な画面中央にクールベ自身を置き、画家を取り巻く社会を描いた作品です
右側にはボードレールなどクールベを理解する芸術家や知識人、左側には労働者や貧しい人々など、現実社会を象徴する人物が並んでいます
1855年のパリ万国博覧会への出品を拒否されたクールベは、自ら「レアリスム館」を開き、この作品を写実主義の宣言として展示しました
原題:L’Atelier du peintre
年代:1854–1855年
27. モントルグイユ通り(1878年6月30日の祝祭)|クロード・モネ
建物の高い位置から、フランス国旗で埋め尽くされたパリのモントルグイユ通りを見下ろした作品です
描かれているのは7月14日の革命記念日ではなく、パリ万国博覧会の開催中に行われた1878年6月30日の祝祭です
旗や群衆を一人ずつ細かく描かず、赤、白、青の筆触を重ねることで、街全体の高揚感と光の揺らぎを表現しています
原題:La Rue Montorgueil, à Paris. Fête du 30 juin 1878
年代:1878年
28. ゆりかご|ベルト・モリゾ
眠る赤ちゃんを見守る女性はモリゾの姉エドマで、ゆりかごの中にいるのは娘のブランシュです
母親の腕と赤ちゃんの身体を斜めに呼応させ、薄いベールを間に置くことで、二人の静かな結びつきを表しています
1874年の第1回印象派展に出品された作品で、モリゾはこの展覧会に参加した唯一の女性画家でした
原題:Le Berceau
年代:1872年
29. ラ・ベル・アンジェル|ポール・ゴーギャン
モデルはブルターニュ地方ポン=タヴェンの宿屋の主人マリー=アンジェリック・サトルですが、本人は完成した肖像を気に入らなかったと伝えられています
円形の枠に人物を収める構図や太い輪郭線、平面的な背景には、日本の浮世絵とクロワゾニスムの影響が見られます
左側の陶器像はゴーギャン自身が制作したもので、写実的な肖像画に異文化的で謎めいた印象を加えています
原題:La Belle Angèle
年代:1889年
30. ジャヌ・アヴリル|アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
ジャヌ・アヴリルはムーラン・ルージュなどで人気を集めた踊り子で、ロートレックの友人でもありました
絵具をテレピン油で薄く溶き、厚紙を一部塗り残しながら素早い筆致で描くことで、跳ね上がる脚と衣装の動きを捉えています
ロートレックはポスターでも有名ですが、この作品は版画やポスターではなく、厚紙に油彩で描かれた絵画です
原題:Jane Avril dansant
年代:1892年頃
最後に
オルセー美術館には数多くの名作がありますが、30作品をすべて順番どおりに追う必要はありません
時間が限られている場合は、最初に紹介した10作品を中心に回り、途中で気になった作品にも立ち止まるくらいがちょうどよいと思います
この記事が、オルセー美術館で見たい作品を選ぶ際の参考になれば嬉しいです
「娘と旅する。」では、フランスの美術館やパリディズニー、子連れ海外旅行についても紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください














